北里大学病院における新生児聴覚スクリーニング検査後の精密聴力検査

新生児聴覚スクリーニング検査でリファーとなり, 精密検査を主訴に北里大学病院耳鼻咽喉科を受診した小児100例を対象に, 精査結果, スクリーニング検査との一致率を well born 児53例, high risk 児47例別に調査した。well born 児, high risk 児ともに生後約3ヵ月までに精査を受けていた。精査により, well born 児の30%が正常, 22%が両側難聴, high risk 児の26%が正常, 26%が両側難聴と診断された。AABR両側リファー例の一致率は71%, OAE両側リファー例の一致率は40%で, high risk 児より well bor...

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Published in:AUDIOLOGY JAPAN Vol. 51; no. 6; pp. 641 - 647
Main Authors: 井上, 理絵, 大沼, 幸恵, 原, 由紀, 鈴木, 恵子, 佐野, 肇, 岡本, 牧人
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 一般社団法人 日本聴覚医学会 28-12-2008
日本聴覚医学会
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Summary:新生児聴覚スクリーニング検査でリファーとなり, 精密検査を主訴に北里大学病院耳鼻咽喉科を受診した小児100例を対象に, 精査結果, スクリーニング検査との一致率を well born 児53例, high risk 児47例別に調査した。well born 児, high risk 児ともに生後約3ヵ月までに精査を受けていた。精査により, well born 児の30%が正常, 22%が両側難聴, high risk 児の26%が正常, 26%が両側難聴と診断された。AABR両側リファー例の一致率は71%, OAE両側リファー例の一致率は40%で, high risk 児より well born 児の方が一致率は高かった。スクリーニングにより高度難聴だけでなく軽度・中等度難聴の早期発見が可能となった。スクリーニングによるもれを補うために実施率を上げること, 結果を健診に結び付けていくシステム作りが今後の課題として挙げられる。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.51.641