消化器がん患者の退院後の運動習慣と社会活動における関連性の検討

〔目的〕がんの進行や治療の過程で生じた能力低下により,がん患者は罹患前と同様に社会活動を行うことは難しい.本研究では消化器がん患者の退院後の社会活動に習慣的な運動が関与するかを検討した.〔対象〕外来診察時に調査が可能であった術後消化器がん患者53名を対象とした.〔方法〕自己記入式アンケートを実施し,community integration questionnaire(CIQ)日本語版を用いて社会活動状況の運動習慣の有無による違いを評価した.〔結果〕対象の43.4%に運動習慣があったが,CIQ総得点は運動習慣の有無による統計学的有意差を示さなかった.〔結語〕今回の対象者は健常者より社会活動が減...

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Published in:理学療法科学 Vol. 29; no. 1; pp. 1 - 7
Main Authors: 藤井, 綾, 井上, 順一朗, 牧浦, 大祐, 三浦, 靖史
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 2014
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Summary:〔目的〕がんの進行や治療の過程で生じた能力低下により,がん患者は罹患前と同様に社会活動を行うことは難しい.本研究では消化器がん患者の退院後の社会活動に習慣的な運動が関与するかを検討した.〔対象〕外来診察時に調査が可能であった術後消化器がん患者53名を対象とした.〔方法〕自己記入式アンケートを実施し,community integration questionnaire(CIQ)日本語版を用いて社会活動状況の運動習慣の有無による違いを評価した.〔結果〕対象の43.4%に運動習慣があったが,CIQ総得点は運動習慣の有無による統計学的有意差を示さなかった.〔結語〕今回の対象者は健常者より社会活動が減少していた.要因として運動以外の身体活動の減少が考えられ,性や家族構成を配慮した介入が必要である.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.29.1