前庭性片頭痛 (Vestibular Migraine) の診断基準 (Barany Society: J Vestib Res 22: 167-172, 2012)

「はじめに」Vestibular migraineは, 片頭痛に伴って生じるめまい, 基本的には片頭痛の症状としてのめまいであり, 片頭痛関連めまい(migraine associated vertigo, migraine associated dizziness), 片頭痛性めまい(migrainous vertigo)と呼ばれてきた疾患とほぼ同じである. 前庭性片頭痛は, vestibular migraineの日本語訳として日本頭痛学会が提案した. 本診断基準は, Journal of Vestibular Research誌に掲載されたBarany Societyの診断基準の和訳であ...

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Published in:Equilibrium Research Vol. 78; no. 3; pp. 230 - 231
Main Authors: 五島, 史行, 室伏, 利久, 一般社団法人日本めまい平衡医学会, 診断基準化委員会, 担当理事:, 池園 哲郎, 堀井, 新, 委員長:, 今井 貴夫, 副委員長:, 中村 正, 委員:, 渡辺 行雄, 重野, 浩一郎, 高橋, 幸治, 浅井, 正嗣, 山本, 昌彦, 武井, 泰彦, 池田, 卓生, 橋本, 誠
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 30-06-2019
日本めまい平衡医学会
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Description
Summary:「はじめに」Vestibular migraineは, 片頭痛に伴って生じるめまい, 基本的には片頭痛の症状としてのめまいであり, 片頭痛関連めまい(migraine associated vertigo, migraine associated dizziness), 片頭痛性めまい(migrainous vertigo)と呼ばれてきた疾患とほぼ同じである. 前庭性片頭痛は, vestibular migraineの日本語訳として日本頭痛学会が提案した. 本診断基準は, Journal of Vestibular Research誌に掲載されたBarany Societyの診断基準の和訳であるが, 同じ内容の診断基準は, 国際頭痛学会(International Headache Society)による国際頭痛分類第3版にも掲載されている. すなわち, この診断基準は, Barany Societyと国際頭痛学会の片頭痛分類委員会の合意のもとに作成された診断基準である. 引用した文献は, 暫定版であるbeta版であるが, 2018年に最終的に公開された第3版の診断基準も同じものである. これまで片頭痛に伴うめまいは, 研究者ごとに独自の診断基準で臨床研究が行われてきたが, この提案によって同一の診断基準に基づいた議論が可能となった.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.78.230