NY-198に関する基礎的・臨床的検討
NY-198の抗菌力, 吸収, 排泄ならびに臨床効果について検討したところ以下のごとき成績を得た。 1) 抗菌力: 臨床分離Staphylococcus aureus, Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Proteusmirabilis, Pseudomonas aeruginosa, Haemophilus influenzae, methicillin and cephem-resistant S. aureus (MRSA) およびcefazoline (CEZ) 耐性E.coliに対する抗菌力は良好で, 接種菌106cells/mlにおけ...
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Published in: | CHEMOTHERAPY Vol. 36; no. Supplement2-Clinical; pp. 580 - 592 |
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Main Authors: | , , , , , , , , |
Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
公益社団法人 日本化学療法学会
1988
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Summary: | NY-198の抗菌力, 吸収, 排泄ならびに臨床効果について検討したところ以下のごとき成績を得た。 1) 抗菌力: 臨床分離Staphylococcus aureus, Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Proteusmirabilis, Pseudomonas aeruginosa, Haemophilus influenzae, methicillin and cephem-resistant S. aureus (MRSA) およびcefazoline (CEZ) 耐性E.coliに対する抗菌力は良好で, 接種菌106cells/mlにおけるMIC90値はそれぞれ1.56, 0.39, 0.39, 1.56, 6.25, 0.1, 3.13, 0.78μg/mlであった。 2) 吸収・排泄: 健康成人2名および慢性腎不全患者1名 (Ccr9.2ml/min) に早朝空腹時100mg 1回経口使用したときの血中濃度を測定した。最高血中濃度は前者の健康成人では1.39, 1.34μg/ml, 後者の慢性腎不全患者では1.51μg/mlであり, 血中半減期はそれぞれ5.2, 6.9, 7.4時間で内服後12時間でも0.14, 0.17, 0.34μg/mlの濃度が得られた。また12時間までの尿中回収率は前者の健康成人では63.9~70.6%で, 後者の慢性腎不全患者では24.4%であって, 慢性腎不全症例における血中濃度の高値と尿中排泄の低下がみられた。 3) 臨床成績: 急性咽頭炎4例, 急性扁桃炎5例, 急性気管支炎18例, 慢性気管支炎5例, 細菌性肺炎1例, 頸部リンパ節炎2例, 急性膀胱炎2例, 急性腎盂腎炎4例計41例について本剤を1回100~200mg1日3回使用したところ, 急性咽頭炎, 急性扁桃炎, 細菌性肺炎では全例, 急性気管支炎では18例中16例, 慢性気管支炎では5例中4例, 急性膀胱炎では2例中1例, 急性腎盂腎炎では4例中3例で著効ないし有効の結果を得た。 細菌学的効果はα-streptococcus, S. aureus, H. influenzae, E. coli, K. pneumoniae, Enterococcusfaecalisはすべて除菌された。 副作用は全例においてみられず, また本剤使用後の臨床検査値にも異常値は認められなかった。 |
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ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.36.Supplement2-Clinical_580 |