Bacmecillinam (BMPC, KW-1100) に関する基礎的・臨床的研究

• Published in: CHEMOTHERAPY Vol. 33; no. Supplement3; pp. 126 - 137
• Main Authors: 古賀, 宏延, 長沢, 正夫, 中里, 博子, 福田, 義昭, 渡辺, 講一, 大園, 恵幸, 重野, 芳輝, 原田, 孝司, 鈴山, 洋司, 斉藤, 厚, 原, 耕平, 餅田, 親子, 菅原, 和行, 山口, 恵三, 田浦, 幸一, 田中, 民雄, 新里, 健, 荒谷, 弘康, 横山, 一章, 柴田, 哲雄
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 公益社団法人 日本化学療法学会 1985
• ISSN: 0009-3165; 1884-5894
• DOI: 10.11250/chemotherapy1953.33.Supplement3_126

新しく開発されたbacmecillinamについて基礎的, 臨床的研究を行ない, 次の結果を得た。 (1) 抗菌力: 教室保存の標準株28株と, 昭和57年度の各種臨床分離株13菌種, 658株 (S.aureus50, S. pneumoniae 65, S. faecalis 44, H. iufluenzae 63, E. coli 48, K. aerogenes 49, C.freundii49, E. cloacm 49, S. maroescens 50, Pvulgaris 45, P. mirabilis 46, P. rettgeri 50, M. morganii50) の計686株について, MIC 2000によりmecillinam, ABPC, AMPC, PIPC, CCL, PPAのMICを測定し比較検討した。Mecillinamはグラム陽性球菌に対してはABPCやAMPCよりも劣り, 6薬剤中最も弱い抗菌力を示したが, E. coli, K. Pneumonfae, K. mrogenes, C. freundii, E. cloacaeなどのグラム陰性桿菌に対しては最も強い抗菌力を示した。 (2) 尿路感染症への応用: 急性単純性膀胱炎29例, 急性単純性腎孟腎炎1例, 慢性複雑性膀胱炎1例, 慢性複雑性腎盂腎炎2例の計33例に1日量80～240mg, 6～20日間投与し, 著効10例, 有効15例, やや有効2例, 無効6例の結果を得た。副作用は1例に軽度のGOTの上昇が認められたが, 投与終了時には正常化した。その他, 自他覚的所見にも異常を認めなかった。