Temafloxacinの外科臨床治験
外科的感染症57例にtemafloxacin (TMFX) を使用するとともに総胆管結石術後のT-tube drainage中の6例について本剤の胆汁移行を検討した。本剤300mg内服時の血清中濃度は内服後2-8時間で1.54-3.98μg/mlのピークレベルとなり, 以後漸減し, 24時間では1.24μg/ml以下となった。一方, 胆汁中濃度は2-8時間で9.1-27.6μg/mlのピークレベルとなり, 12-24時間の蓄積胆汁では1.4-7.3μg/mlのレベルとなった。臨床効果は皮膚軟部組織感染症を中心に57例について評価され, 著効21例, 有効25例, やや有効10例, 無効1例,...
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Published in: | CHEMOTHERAPY Vol. 41; no. Supplement5; pp. 643 - 661 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
公益社団法人 日本化学療法学会
1993
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Summary: | 外科的感染症57例にtemafloxacin (TMFX) を使用するとともに総胆管結石術後のT-tube drainage中の6例について本剤の胆汁移行を検討した。本剤300mg内服時の血清中濃度は内服後2-8時間で1.54-3.98μg/mlのピークレベルとなり, 以後漸減し, 24時間では1.24μg/ml以下となった。一方, 胆汁中濃度は2-8時間で9.1-27.6μg/mlのピークレベルとなり, 12-24時間の蓄積胆汁では1.4-7.3μg/mlのレベルとなった。臨床効果は皮膚軟部組織感染症を中心に57例について評価され, 著効21例, 有効25例, やや有効10例, 無効1例, 有効率81%の結果であった。そのうち軽症とされた11例中7例が著効で, 著効率は中等症・重症例より高かった (p=0.046)。宿主別に細菌学的効果判定が行われた41例では消失38例, 減少2例, 菌交代1例で消失率95%, 分離菌別に細菌学的効果の判定が行われた54株では消失52株, 減少1株, 不変1株, 消失率96%の結果であった。 検索対象の53株中49株92%のMICが6.25μg/ml以下でStaphylococcus aureus 1株, coagulase-negative staphylococci 1株, Enterococcus faecalis 1株, Pseudomonas aeruginosa 1株で12.5μg/ml以上を示した。副作用としては81歳の女性に嘔気を認めたが, 減量し継続が可能であった。以上より, 本剤は重篤化していない外科感染症症例に有用性が期待できる |
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ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.41.Supplement5_643 |