カルバペネム系抗生物質Imipenem/Cilastatin sodium (MK-0787/MK-0791) に関する基礎的研究ならびに呼吸器感染症への臨床応用
新しく開発されたカルバペネム系抗生物質imipenem/cilastatin sodium (MK-0787/MK-0791) について, 臨床分離菌に対する抗菌力, 呼吸器感染症における臨床的検討を行い, 次の結果を得た。 抗菌力: 臨床材料から分離した902株 (グラム陽性球菌106株, 腸内細菌537株, 糖非発酵グラム陰性桿菌212株, Bacteroides fragilis47株) について, 日本化学療法学会規定の方法にて最小発育阻止濃度 (MIC) を測定し, 同時に測定したcefotaxime (CTX), latamoxef (LMOX) との抗菌力を比較した。Imipen...
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Published in: | CHEMOTHERAPY Vol. 33; no. Supplement4; pp. 731 - 737 |
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Main Authors: | , , , , , |
Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
公益社団法人 日本化学療法学会
1985
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Summary: | 新しく開発されたカルバペネム系抗生物質imipenem/cilastatin sodium (MK-0787/MK-0791) について, 臨床分離菌に対する抗菌力, 呼吸器感染症における臨床的検討を行い, 次の結果を得た。 抗菌力: 臨床材料から分離した902株 (グラム陽性球菌106株, 腸内細菌537株, 糖非発酵グラム陰性桿菌212株, Bacteroides fragilis47株) について, 日本化学療法学会規定の方法にて最小発育阻止濃度 (MIC) を測定し, 同時に測定したcefotaxime (CTX), latamoxef (LMOX) との抗菌力を比較した。ImipenemはPseudomonas maltophiliaを除いた菌株について, CTX, LMOXと同等か, より強い抗菌力を示し, ≧12.5μg/mlの耐性株は極めて少なく, ほとんどの菌株は0.10~1.56μg/mlの濃度で発育が阻止された。 臨床的検討: 慢性気道感染症3例 (気管支拡張症2例, 慢性気管支炎1例) について, imipenemとcilastatin sodiumの合剤 (1:1に配合) を1日2回点滴静注し, 臨床効果を検討した。1日投与量はimipenemとして0.5g (1回0.25g投与) を2例, 1.0g (1回0.5g投与) を1例に使用し, 7~10日間投与した。総合的に1例有効2例やや有効と判断された。自覚症状, 血液, 生化学所見には副作用と思える所見はみられなかった。 |
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ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.33.Supplement4_731 |