Azthreonam (SQ 26, 776) の臨床使用経験

新しいモノバクタム抗生物質Azthreonamを11例の基礎疾患を有する感染症に使用した。 症例の内訳は慢性気管支炎の急性増悪2例, 慢性気道炎1例, 急性胆のう炎1例, 胆道炎2例, 尿路感染症4例および肺炎兼尿路感染症兼敗血症1例であった。 本剤1~29, 1日2回5~13日間点滴静注した。投与総量は10~469であった。 臨床効果は11例のうち著効2例, 有効3例, やや有効3例, 無効2例および判定不能1例であり, 有効率は50%であった。 細菌学的効果では, K. pneumoniae 1株H. influenzae 2株, P. aeruginosa 2株, P. mirabili...

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Published in:CHEMOTHERAPY Vol. 33; no. Supplement1; pp. 535 - 540
Main Authors: 中富, 昌夫, 兼島, 洋, 下地, 克佳, 伊良部, 勇栄, 富里, 政秀, 大宜見, 辰雄, 金城, 勇徳, 小張, 一峰
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本化学療法学会 1985
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Description
Summary:新しいモノバクタム抗生物質Azthreonamを11例の基礎疾患を有する感染症に使用した。 症例の内訳は慢性気管支炎の急性増悪2例, 慢性気道炎1例, 急性胆のう炎1例, 胆道炎2例, 尿路感染症4例および肺炎兼尿路感染症兼敗血症1例であった。 本剤1~29, 1日2回5~13日間点滴静注した。投与総量は10~469であった。 臨床効果は11例のうち著効2例, 有効3例, やや有効3例, 無効2例および判定不能1例であり, 有効率は50%であった。 細菌学的効果では, K. pneumoniae 1株H. influenzae 2株, P. aeruginosa 2株, P. mirabilis1株は全株除菌された。E. coli 6株のうち5株は除菌され, 1株は菌数が減少した。2症例でS. faezalisへの菌交代が認められた。 副作用の検討では生化学的にはGOT, GPT, Al-P値の上昇した1例が認められたが, 基礎疾患の胆管癌によるものと思われた。血液学的検査, 腎機能検査では異常は認められなかつた。 以上の成績より本剤のグラム陰性桿菌感染症における有用性が示唆された。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.33.Supplement1_535