外科領域におけるMT-141の臨床的使用成績
1) 患者3例にMT-141を投与して血清中濃度と胆汁中濃度を測定した。本剤19をone-shot静注した後の血清中濃度は1時間後に68μglmlを示した後, 8時間後にも22μg/mlの濃度が証明された。本剤0.5g投与例でも1時間後にご29μg/ml, 4時間後に14μg/mlが測定された。Ttubeから胆汁を採取した19投与例での胆汁中濃度は, 投与後2~3時間の胆汁中から21μg/mlのピーク値が得られた。しかし, PTCD-tubeから胆汁を採取した19および0.59投与例のピーク値は低く, それぞれ7.2および6.8μg/mlにすぎなかった。 2) 外科的感染症20例における本剤の...
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Published in: | CHEMOTHERAPY Vol. 32; no. Supplement5; pp. 370 - 377 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
公益社団法人 日本化学療法学会
1984
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Summary: | 1) 患者3例にMT-141を投与して血清中濃度と胆汁中濃度を測定した。本剤19をone-shot静注した後の血清中濃度は1時間後に68μglmlを示した後, 8時間後にも22μg/mlの濃度が証明された。本剤0.5g投与例でも1時間後にご29μg/ml, 4時間後に14μg/mlが測定された。Ttubeから胆汁を採取した19投与例での胆汁中濃度は, 投与後2~3時間の胆汁中から21μg/mlのピーク値が得られた。しかし, PTCD-tubeから胆汁を採取した19および0.59投与例のピーク値は低く, それぞれ7.2および6.8μg/mlにすぎなかった。 2) 外科的感染症20例における本剤の臨床効果は著効10例, 有効8例, やや有効2例であり, 有効率は90%であった。その内訳は胆管炎4例中3例, 腹膜炎9例中全例, 術後創感染2例中2例, 術後横隔膜下膿瘍2例中2例, 直腸・肛門周囲膿瘍2例中1例右膝部蜂巣炎1例中1例が有効であった。 3) 本剤によると思われる副作用は認められず, 臨床検査ではLAPおよびAl-P値の上昇が1例にみられたにすぎなかった。 |
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ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.32.Supplement5_370 |