緩徐進行性の意識障害にて発症した脳静脈洞血栓症の1例

症例は75歳女性.一過性の意識消失ののち行動異常,傾眠傾向が徐々に進行した.頭部CT上血管造影効果の遅延,同MRI上右内頸静脈上流部に血栓影を認め脳血管造影静脈相で矢状静脈洞,横静脈洞の欠損像を認めた.意識障害が進行し全身衰弱により死亡した.脳静脈洞血栓症は頭痛や痙攣などで急激に発症することが多いが,側副血行の発達によっては緩徐な経過でも発症しうる.意識障害の鑑別上留意すべきと考え報告した....

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Published in:日本内科学会雑誌 Vol. 88; no. 10; pp. 2027 - 2028
Main Authors: 中澤, 健一郎, 陣内, 研二, 杉尾, 斗志子, 高橋, 桂一, 西田, 義記
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 一般社団法人 日本内科学会 10-10-1999
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Summary:症例は75歳女性.一過性の意識消失ののち行動異常,傾眠傾向が徐々に進行した.頭部CT上血管造影効果の遅延,同MRI上右内頸静脈上流部に血栓影を認め脳血管造影静脈相で矢状静脈洞,横静脈洞の欠損像を認めた.意識障害が進行し全身衰弱により死亡した.脳静脈洞血栓症は頭痛や痙攣などで急激に発症することが多いが,側副血行の発達によっては緩徐な経過でも発症しうる.意識障害の鑑別上留意すべきと考え報告した.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.88.2027