Fleroxacinに関する基礎的・臨床的検討

• Published in: CHEMOTHERAPY Vol. 38; no. Supplement2; pp. 410 - 414
• Main Authors: 松本, 文夫, 桜井, 磐, 今井, 健郎, 北條, 敏夫, 高橋, 孝行, 森田, 雅之
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 公益社団法人 日本化学療法学会 1990
• Subjects: 抗菌力; 臨床効果
• ISSN: 0009-3165; 1884-5894
• DOI: 10.11250/chemotherapy1953.38.Supplement2_410

Fleroxacinの抗菌力, 臨床効果について検討したところ以下のごとき成績をえた。 1. 抗菌力: 臨床分離Staphylococcus aureus, methicillin resistant Staphylococcus aureus (MRSA), Streptococcus pyogenes, Enterococcus faecalis, Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Enterobacter cloacae, Proteus mirabilis, Serratia marcescensおよびPseudomonas aeruginosaに対する抗菌力は良好で, 接種菌量106cells/mlにおけるMIC90値はそれぞれ1.56, 3.13, 6.25, 6.25, 0.39, 0.39, 3.13, 0.39, 25, 25μg/mlであった。 2. 臨床効果: 呼吸器感染症13例, 尿路感染症1例の計14例に, 本剤1回100～200mg, 1日1～2回使用したところ, 臨床効果は14例中1例を除く13例で有効の結果をえた。 細菌学的効果は2例からS.aureus, 1例からE.coliが分離され, 全て除菌された。 副作用は1例で使用3日後にめまいが発現したが, 使用中止により消失した。また本剤使用後の臨床検査値にも異常値は認められなかった。