新carbapenem系抗生物質Biapenemの細菌学的研究
新規注射用carbapenem系抗生物質であるbiapenem (BIPM) のin vitro及びin vivoの抗菌作用をimipenem/cilastatin (IPM/CS), cefpirome (CPR), ceftazidime (CAZ), aztreonam (AZT) 及びcefuzonam (CZON) と比較した。 BIPMのin vitroにおける抗菌力は対照薬剤と較べ, グラム陽性菌に対しIPMと同等ないしはやや弱いが.グラム陰性菌に対してはIPMよりも強く, 特にPseudomonas aeruginosaを含むブドウ糖非発酵菌に対しては強い抗菌力を示した。又,...
Saved in:
Published in: | CHEMOTHERAPY Vol. 42; no. Supplement4; pp. 37 - 54 |
---|---|
Main Authors: | , , , , , |
Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
公益社団法人 日本化学療法学会
1994
|
Subjects: | |
Online Access: | Get full text |
Tags: |
Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
|
Summary: | 新規注射用carbapenem系抗生物質であるbiapenem (BIPM) のin vitro及びin vivoの抗菌作用をimipenem/cilastatin (IPM/CS), cefpirome (CPR), ceftazidime (CAZ), aztreonam (AZT) 及びcefuzonam (CZON) と比較した。 BIPMのin vitroにおける抗菌力は対照薬剤と較べ, グラム陽性菌に対しIPMと同等ないしはやや弱いが.グラム陰性菌に対してはIPMよりも強く, 特にPseudomonas aeruginosaを含むブドウ糖非発酵菌に対しては強い抗菌力を示した。又, 嫌気性菌に対してもIPMと同様に強い抗菌力を示した。 BIPMは, P. aeruginosaに対して強い殺菌作用を示し, 新鮮マウス血清存在下では殺菌力の増強が認められた。 マウス全身感染モデルにおけるin vivoでの効果は, 単剤で優れた治療効果を示し, 特にP. aeruginosa感染においてin vitro抗菌力に比べin vivoでの治療効果が他剤と比べ著しく優れ, 本剤が生体内で不活化を受けにくいことが確認された。Klebsiella pneumoniaeを感染菌としたマウス呼吸器感染症実験では, BIPM投与マウスはIPMと同様に速やかな肺内生菌数の減少が認められた。 P. aeruginosaによるマウス尿路感染症では, BIPM投与群は対照薬剤群に比べ腎内生菌数の減少が著明に認められた。 |
---|---|
ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.42.Supplement4_37 |