MT-141の体液内濃度測定法に関する研究

MT-141の体液内濃度測定法について検討した。 MT-141の微生物学的測定法における血清中および尿中濃度の測定では, 試験菌にVibrio Percolans ATCC 8461, 検定培地にNutrient Agarを用いるカップ法が最適であった。人血清中濃度測定に際しての標準溶液は, プール人血清, またはMoni-trol IかConseraで調製することが望ましいが, 0.05Mリン酸塩緩衝液 (pH7.0) で10倍以上希釈することにより, 緩衝液で調製した標準溶液を用いて測定することができる。尿中濃度測定では緩衝液の標準溶液だけで測定が可能である。微生物学的測定法の最小検出感度...

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Published in:CHEMOTHERAPY Vol. 32; no. Supplement5; pp. 59 - 66
Main Authors: 新開, 祥彦, 小川, 輝美, 藤田, 正敬, 小宮, 泉, 村田, 信二郎
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本化学療法学会 1984
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Description
Summary:MT-141の体液内濃度測定法について検討した。 MT-141の微生物学的測定法における血清中および尿中濃度の測定では, 試験菌にVibrio Percolans ATCC 8461, 検定培地にNutrient Agarを用いるカップ法が最適であった。人血清中濃度測定に際しての標準溶液は, プール人血清, またはMoni-trol IかConseraで調製することが望ましいが, 0.05Mリン酸塩緩衝液 (pH7.0) で10倍以上希釈することにより, 緩衝液で調製した標準溶液を用いて測定することができる。尿中濃度測定では緩衝液の標準溶液だけで測定が可能である。微生物学的測定法の最小検出感度は血清, 尿とも0.25μg/mlであった 高速液体クロマトグラフ (HPLC) 法で測定した人血清中, および尿中のMT-141濃度は, 微生物学的測定法で求めた値と非常によく一致した。 MT-141の安定性試験では人血清中, 尿中とも5℃,-20℃で少なくとも2週間は安定であった。また人胆汁中でも-20℃ で少くとも9日間は安定であった。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.32.Supplement5_59