特集—保険適用となった圧迫療法 日本静脈学会弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター養成委員会報告 弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター

医療器機である弾性ストッキングなどの弾性着衣や弾性包帯は,下肢静脈瘤や静脈性潰瘍の治療,深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症の予防などに幅広く使用されている.これらの圧迫療法において,合併症なく十分な効果を得るために,弾性着衣・弾性包帯の正しい使用法を熟知し,患者さんの苦情や質問に答えられる医療従事者を養成する目的で,2002年に弾性ストッキング・コンダクター養成委員会が組織され,コンダクターの認定を開始した.2020年4月から静脈性潰瘍に対する静脈圧迫処置が診療報酬として算定できるようになり,その施設基準として所定の講習会受講が求められている.これに対応するため,講習会の内容を充実させ「弾性ストッキ...

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Published in:静脈学 Vol. 32; no. 1; pp. 29 - 35
Main Authors: 佐久田, 斉, 孟, 真, 八杉, 巧, 杉山, 悟, 岩田, 博英, 松原, 忍, 今井, 崇裕
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本静脈学会 30-04-2021
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Summary:医療器機である弾性ストッキングなどの弾性着衣や弾性包帯は,下肢静脈瘤や静脈性潰瘍の治療,深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症の予防などに幅広く使用されている.これらの圧迫療法において,合併症なく十分な効果を得るために,弾性着衣・弾性包帯の正しい使用法を熟知し,患者さんの苦情や質問に答えられる医療従事者を養成する目的で,2002年に弾性ストッキング・コンダクター養成委員会が組織され,コンダクターの認定を開始した.2020年4月から静脈性潰瘍に対する静脈圧迫処置が診療報酬として算定できるようになり,その施設基準として所定の講習会受講が求められている.これに対応するため,講習会の内容を充実させ「弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター講習会」と名称を変更し,認定資格を「弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター」と改称した.本稿ではその趣旨,認定制度,認定教科書,あわせて本邦における圧迫療法の学問的発展に寄与することを目的に設立された「平井圧迫療法賞」を解説する.
ISSN:0915-7395
2186-5523
DOI:10.7134/phlebol.20-23-3