筋肉内出血をきたし,第IX, X因子欠乏を認めた原発性アミロイドーシスの1例

58歳,男. 1990年2月2日,右肩甲部に血腫が出現し,摘出術を受けたが再発した.出血時間1分,血小板21.9万/μ1, PT12.1秒, APTT44.1秒, Fbg450mg/dlと正常であったが, TT25%, HPT63%と低下していた.第IX, X因子がおのお0)32%, 40%と低下し,半減期が60分, 10分と短縮していた.血清にM蛋白は認めなかったが,尿にλBJPを認めた.骨髄の形質細胞は12.4%で,胃生検によりAL型アミロイド蛋白の沈着を認めた.以上の成績より,本例は第IX, X因子欠乏症を伴った原発姓アミロイドーシスと診断されたが,同様の報告はまれである....

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Published in:日本内科学会雑誌 Vol. 80; no. 4; pp. 621 - 622
Main Authors: 須原, 芳宏, 峯, 秀樹, 三浦, 真司, 宇野, 由佳, 瀬部, 俊彦, 重清, 俊雄, 小阪, 昌明, 斎藤, 史郎
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 一般社団法人 日本内科学会 1991
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Description
Summary:58歳,男. 1990年2月2日,右肩甲部に血腫が出現し,摘出術を受けたが再発した.出血時間1分,血小板21.9万/μ1, PT12.1秒, APTT44.1秒, Fbg450mg/dlと正常であったが, TT25%, HPT63%と低下していた.第IX, X因子がおのお0)32%, 40%と低下し,半減期が60分, 10分と短縮していた.血清にM蛋白は認めなかったが,尿にλBJPを認めた.骨髄の形質細胞は12.4%で,胃生検によりAL型アミロイド蛋白の沈着を認めた.以上の成績より,本例は第IX, X因子欠乏症を伴った原発姓アミロイドーシスと診断されたが,同様の報告はまれである.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.80.621