糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)のクリーゼを呈した褐色細胞腫の1例

症例は75歳,女性.糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)のため入院した.高血圧は認めず,陳旧性心筋梗塞様の心電図,心エコー所見を認めた.右副腎腫瘍を認め,褐色細胞腫と診断した.摘出術後に高血糖は消失し,心電図,心エコー所見も正常化し,カテコールアミン心筋症によるものと考えられた.本例はDKAのクリーゼを呈し,カテコールアミン心筋症のため経過中に高血圧を認めなかったまれな例と考えられた....

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Published in:日本内科学会雑誌 Vol. 85; no. 11; pp. 1928 - 1930
Main Authors: 橋田, 啓, 城, 忠文, 風谷, 幸男, 阿部, 充伯, 末次, 正治, 浜田, 範子, 日浅, 豪, 大村, 昌人
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 一般社団法人 日本内科学会 10-11-1996
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Summary:症例は75歳,女性.糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)のため入院した.高血圧は認めず,陳旧性心筋梗塞様の心電図,心エコー所見を認めた.右副腎腫瘍を認め,褐色細胞腫と診断した.摘出術後に高血糖は消失し,心電図,心エコー所見も正常化し,カテコールアミン心筋症によるものと考えられた.本例はDKAのクリーゼを呈し,カテコールアミン心筋症のため経過中に高血圧を認めなかったまれな例と考えられた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.85.1928