Cefoperazone (T-1551) の毒性試験 (第2報) ラット腹腔内投与亜急性, 慢性毒性試験

Cefoperazone (CPZ, T-1551) のラット1ヵ月腹腔内投与亜急性毒性試験 (4000, 2000, 1000, 500mg/kg, CET 2000mg/kg) と6ヵ月腹腔内投与慢性毒性試験 (4000, 2000, 1000, 500mg/kg) を行なった。 1) 高用量群では, 薬剤注射直後に一過性のwrithingがみられたほか, 軽い軟便や下痢が断続的に認められた。 2) 1ヵ月投与では4000mg/kg投与群にのみ発育抑制を認めたが, 6ヵ月投与では全投与群雌雄に発育の抑制をみた。 3) 6ヵ月後の尿検査で4000mg/kg投与群雌雄に尿量増加と尿中Na総排泄...

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Published in:CHEMOTHERAPY Vol. 28; no. Supplement6; pp. 189 - 219
Main Authors: 米田, 豊昭, 柴田, 哲夫, 正谷, 博之, 佐藤, 盛, 河村, 泰仁, 岩崎, 信一, 永井, 章夫, 滝本, 陽子, 長沢, 峰子, 高井, 明
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本化学療法学会 25-10-1980
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Description
Summary:Cefoperazone (CPZ, T-1551) のラット1ヵ月腹腔内投与亜急性毒性試験 (4000, 2000, 1000, 500mg/kg, CET 2000mg/kg) と6ヵ月腹腔内投与慢性毒性試験 (4000, 2000, 1000, 500mg/kg) を行なった。 1) 高用量群では, 薬剤注射直後に一過性のwrithingがみられたほか, 軽い軟便や下痢が断続的に認められた。 2) 1ヵ月投与では4000mg/kg投与群にのみ発育抑制を認めたが, 6ヵ月投与では全投与群雌雄に発育の抑制をみた。 3) 6ヵ月後の尿検査で4000mg/kg投与群雌雄に尿量増加と尿中Na総排泄量軽度増加を認めた以外, 尿検査, 血液検査, 血液化学検査の結果に異常がみられなかった。 4) 盲腸腔の拡大が各投与群の雌雄に, ほぼ投与量に比例して認められた。高用量群の腹腔内には腹膜の充血, 腹水貯留, 肝, 脾, 膵の周囲炎などの腹膜炎の所見が認められた。 5) 4000mg/kg, 2000mg/kg投与群の多数例と1000mg/kg投与群の一部では, 腎近位尿細管上皮の変性が認められたが, 回復試験の結果からみて可逆的変化であろうと思われた。 6) 本実験の慢性毒性試験における最大無作用量は500mg/kgと推定された。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.28.Supplement6_189