マレック病由来リンパ腫株化細胞MDCC-MSB1の5-アザシチジン処理によるマレック病ウイルスゲノムからのmRNA合成の促進

マレック病由来リンパ腫株化細胞中において潜伏感染状態にあるマレック病ウイルス(MDV)DNAは高度にメチル化されている. 株化細胞中においてMDVのDNAからの転写は抑制されているが, この転写の抑制におけるDNAのメチル化の影響を検討するためにメチル化阻害剤である5-アザシチジン(5-AzC)でリンパ腫株化細胞MDCC-MSB1(MSB1)を処理した. 5-AzC処理によってMDVのDNAの低メチル化が引き起こされ, またMDVのDNAの一部の領域からのmRNA合成が増加した. これらの結果はリンパ腫株化細胞MSB1においてMDV DNAのメチル化がMDV DNAからの転写を抑制している要因...

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Published in:Journal of Veterinary Medical Science Vol. 56; no. 2; pp. 287 - 291
Main Authors: 林, 正信, 古市, 達哉, 任, 暁明, 磯貝, 恵美子, 野々山, 明範, 波岡, 茂郎
Format: Journal Article
Language:English
Japanese
Published: 公益社団法人 日本獣医学会 1994
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Description
Summary:マレック病由来リンパ腫株化細胞中において潜伏感染状態にあるマレック病ウイルス(MDV)DNAは高度にメチル化されている. 株化細胞中においてMDVのDNAからの転写は抑制されているが, この転写の抑制におけるDNAのメチル化の影響を検討するためにメチル化阻害剤である5-アザシチジン(5-AzC)でリンパ腫株化細胞MDCC-MSB1(MSB1)を処理した. 5-AzC処理によってMDVのDNAの低メチル化が引き起こされ, またMDVのDNAの一部の領域からのmRNA合成が増加した. これらの結果はリンパ腫株化細胞MSB1においてMDV DNAのメチル化がMDV DNAからの転写を抑制している要因の1つであることを示唆している.
Bibliography:500219
ZZ00004754
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.56.287