腎機能障害,心不全などの多彩な臨床症状を呈したアレルギー性肉芽腫性血管炎(AGA)の1例

症例は24歳,女性.気管支喘息,好酸球増加が先行し,大腸炎,心不全,腎症状などの多彩な血管炎症状を認めた.大腸,腎,心臓の生検では,典型的な肉芽腫性病変は得られなかったが,好酸球を中心とした炎症細胞の血管周囲への浸潤を認めた.しかし,検査所見で白血球数,好酸球数,血小板数, IgE,赤沈値, RFが高値を示したことより,臨床診断基準に基づきAGAと診断した.ステロイド薬の投与により,臨床症状,検査所見とも速やかに改善した....

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Published in:日本内科学会雑誌 Vol. 83; no. 2; pp. 296 - 298
Main Authors: 伊藤, 一貴, 首藤, 達哉, 黒田, えり子, 小山田, 裕一, 細見, 泰生, 平野, 伸二, 杉原, 洋樹, 朝山, 純, 中川, 雅夫
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 一般社団法人 日本内科学会 10-02-1994
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Description
Summary:症例は24歳,女性.気管支喘息,好酸球増加が先行し,大腸炎,心不全,腎症状などの多彩な血管炎症状を認めた.大腸,腎,心臓の生検では,典型的な肉芽腫性病変は得られなかったが,好酸球を中心とした炎症細胞の血管周囲への浸潤を認めた.しかし,検査所見で白血球数,好酸球数,血小板数, IgE,赤沈値, RFが高値を示したことより,臨床診断基準に基づきAGAと診断した.ステロイド薬の投与により,臨床症状,検査所見とも速やかに改善した.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.83.296