パーキンソン病患者のステップ運動における視覚的手掛かりの有無が歩き始めに及ぼす影響

〔目的〕パーキンソン病患者のステップ運動における視覚的手掛かりの有無が,歩き始めに及ぼす影響を検証した.〔対象と方法〕パーキンソン病患者21名を対象に,視覚的手掛かり有無の2条件でのステップ運動をランダムに実施し,その前後に歩き始めの足圧中心とTimed Up & Go Testを測定した.〔結果〕ステップ運動後には各条件で足圧中心前後変位量が有意に増大し,視覚的手掛かり条件では,運動潜時および支持肢離地時間が有意に減少した.また,運動潜時変化率の2条件比較では,視覚的手掛かり条件で有意に高値であった.〔結語〕パーキンソン病患者に対する視覚的手掛かりのないステップ運動は,歩き始めをより円滑にさ...

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Published in:理学療法科学 Vol. 36; no. 6; pp. 871 - 875
Main Authors: 髙塚, 翔太郎, 金子, 秀雄
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 2021
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Description
Summary:〔目的〕パーキンソン病患者のステップ運動における視覚的手掛かりの有無が,歩き始めに及ぼす影響を検証した.〔対象と方法〕パーキンソン病患者21名を対象に,視覚的手掛かり有無の2条件でのステップ運動をランダムに実施し,その前後に歩き始めの足圧中心とTimed Up & Go Testを測定した.〔結果〕ステップ運動後には各条件で足圧中心前後変位量が有意に増大し,視覚的手掛かり条件では,運動潜時および支持肢離地時間が有意に減少した.また,運動潜時変化率の2条件比較では,視覚的手掛かり条件で有意に高値であった.〔結語〕パーキンソン病患者に対する視覚的手掛かりのないステップ運動は,歩き始めをより円滑にさせる可能性が示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.36.871