胆嚢カルチノイド術後長期生存の一例
患者61歳女性, 93年8月より食後の右季肋部痛があり, 94年1月26日当院外科受診しました. 精査にて胆嚢癌と診断し, 同年2月16日, 肝右三区域切除, 胆管切除リンパ節郭清を施行しました. 胆嚢肉眼所見は水腫型, 肉眼的形態は平坦浸潤型で, 肝床浸潤の大きさは13×10cm, S2, Hinf3, H0, N1(+), Stage3, CurAでした. 病理組織学的所見は低分化型腺癌でした. しかし今回病理組織の再検討により胆嚢カルチノイドと診断しました. 95年7月に左眼球の突出をみとめ左眼窩腫瘍と診断, 他院脳外科にて左眼窩腫瘍切除を行いました. 病理組織学的所見は低分化型腺癌でし...
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Published in: | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 51; no. 3; pp. 220 - 221 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
北関東医学会
01-05-2001
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Summary: | 患者61歳女性, 93年8月より食後の右季肋部痛があり, 94年1月26日当院外科受診しました. 精査にて胆嚢癌と診断し, 同年2月16日, 肝右三区域切除, 胆管切除リンパ節郭清を施行しました. 胆嚢肉眼所見は水腫型, 肉眼的形態は平坦浸潤型で, 肝床浸潤の大きさは13×10cm, S2, Hinf3, H0, N1(+), Stage3, CurAでした. 病理組織学的所見は低分化型腺癌でした. しかし今回病理組織の再検討により胆嚢カルチノイドと診断しました. 95年7月に左眼球の突出をみとめ左眼窩腫瘍と診断, 他院脳外科にて左眼窩腫瘍切除を行いました. 病理組織学的所見は低分化型腺癌でした. 術後放射線治療を追加しました. その際に残肝S2の転移を指摘され動注化学療法を3回, PEITを7回行いました. 96年2月時CTにて右腎転移および大動脈周囲リンパ節転移をみとめ, 右腎転移にたいして動注化学療法, TAEを行い, 大動脈周囲リンパ節転移にたいし放射線療法を行いました. これらはその後再燃をみとめませんでした. 97年7月29日腹痛の訴えあり精査, 上行結腸癌の診断にて同年9月5日, 回盲部切除, D2郭清を行いました. また小腸壁および大網に播種をみとめたため, 切除しました. |
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ISSN: | 1343-2826 |