胸腔鏡下手術におけるpre-emptive analgesiaの検討

胸腔鏡下手術患者24名に対し,全身麻酔単独群12名(G群)と局所浸潤麻酔併用全身麻酔群12名(P群)とでpre-emptive analgesia効果の有無を比較検討した.患者背景に有意差を認めなかった.Prince Henry Pain Scaleでは全体的にP群の鎮痛程度がよく,Verbal rating scoreでは全経過を通じて有意差をもってP群の鎮痛程度がよかった.鎮痛薬の投与回数はNSAIDsでは有意差がなかったが,オピオイドでは有意にP群の投与回数が少なかった.胸腔鏡下手術における局所浸潤麻酔はpre-emptive analgesiaの効果があり,術後鎮痛に有効であると思われ...

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Published in:日本臨床麻酔学会誌 Vol. 18; no. 1; pp. 49 - 52
Main Authors: 須山, 豪通, 竹吉, 悟, 前川, 隆英, 黒川, 博己, 田原, 直樹, 石井, 芳樹
Format: Journal Article
Language:English
Published: 日本臨床麻酔学会 15-01-1998
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Summary:胸腔鏡下手術患者24名に対し,全身麻酔単独群12名(G群)と局所浸潤麻酔併用全身麻酔群12名(P群)とでpre-emptive analgesia効果の有無を比較検討した.患者背景に有意差を認めなかった.Prince Henry Pain Scaleでは全体的にP群の鎮痛程度がよく,Verbal rating scoreでは全経過を通じて有意差をもってP群の鎮痛程度がよかった.鎮痛薬の投与回数はNSAIDsでは有意差がなかったが,オピオイドでは有意にP群の投与回数が少なかった.胸腔鏡下手術における局所浸潤麻酔はpre-emptive analgesiaの効果があり,術後鎮痛に有効であると思われた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.18.49