16)グリクラジドの至適投与法に関する研究:l回投与と分割投与による血糖日内変動の比較

目的:グリクラジドの至適投与法を検討する目的で, 朝1回投与時および朝夕分割投与時の血糖日内変動をクロスオーバー法で比較検討した. 対象および方法:対象はインスリン非依存型糖尿病患者6例(男性2名, 女性4名, 平均68.7歳)である. 入院後, 標準体重1kg当たり25~30Kcalの食事療法を実施し, 血糖安定後にグリクラジド80mg朝1回投与および朝夕分割投与により血糖日内変動を施行した. 血糖日内変動は各食前後(8時, 10時, 12時, 14時, 18時, 20時), 午前0時, 2時, 3時, 4時, 6時および8時の計12ポイントの血糖測定を行った. 同時にIRIも測定した. 血...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in:Journal of Nippon Medical School Vol. 65; no. 6; p. 525
Main Authors: 高井恵美子, 岡崎恭次, 増谷祐人, 西原亜希, 猪狩吉雅, 矢野誠, 木川好章, 鈴木達也, 中野博司, 大庭建三, 妻鳥昌平
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本医科大学医学会 1998
Online Access:Get full text
Tags: Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
Description
Summary:目的:グリクラジドの至適投与法を検討する目的で, 朝1回投与時および朝夕分割投与時の血糖日内変動をクロスオーバー法で比較検討した. 対象および方法:対象はインスリン非依存型糖尿病患者6例(男性2名, 女性4名, 平均68.7歳)である. 入院後, 標準体重1kg当たり25~30Kcalの食事療法を実施し, 血糖安定後にグリクラジド80mg朝1回投与および朝夕分割投与により血糖日内変動を施行した. 血糖日内変動は各食前後(8時, 10時, 12時, 14時, 18時, 20時), 午前0時, 2時, 3時, 4時, 6時および8時の計12ポイントの血糖測定を行った. 同時にIRIも測定した. 血糖は静脈血漿オートアナライザー法, IRIはRIA法にて測定した. 24時間内因性クレアチニンクリアランス(24hCcr)および尿中C-ペプチド(CPR)1日排泄量を前後にて測定し, その平均値を求めた. 1日総血糖面積, 昼間血糖面積および夜間血糖面積はそれぞれ血糖日内変動の血糖曲線下の総面積, 8時~18時までの面積および18時~翌朝8時までの面積とした. 結果:すべての時間血糖値, IRI, 昼間血糖面積, 夜間血糖面積, 1日血糖総面積, 夜間/昼間血糖面積比に有意差は認めなかった. 24hCcr平均値は691/day, CPR平均値は56.5μg/dayであった. 考察:グリクラジド分1投与, 分2投与での血糖コントロールに差は認められなかった.
ISSN:1345-4676