少量補液負荷の胆道がんGemcitabine+Cisplatin療法の忍容性評価

「緒言」 胆道がんの治療法は, 外科的切除術により根治を期待できるが, 切除不能例や切除後再発例では, 生存期間の延長を目的にがん薬物療法が行われる. 胆道がん薬物療法は, 英国で2009年に行われた第III相臨床試験より, Cisplatinの1回あたりの投与量が25mg/m2のGemcitabine+Cisplatin併用療法(GC療法)がGemcitabine単独療法に対する優越性を示した. また, わが国においても同様の結果が得られ, GC療法は切除不能・進行再発胆道がんに対する標準治療として確立されている. Cisplatinは, 胆道がんのみならず, がん薬物療法において中心的な薬...

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Published in:YAKUGAKU ZASSHI Vol. 140; no. 7; pp. 929 - 936
Main Authors: 市村, 丈典, 縄田, 修一, 市倉, 大輔, 村上, 郁, 臼田, 昌弘, 川島, 渉, 峯村, 純子, 佐々木, 忠徳
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本薬学会 01-07-2020
日本薬学会
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Description
Summary:「緒言」 胆道がんの治療法は, 外科的切除術により根治を期待できるが, 切除不能例や切除後再発例では, 生存期間の延長を目的にがん薬物療法が行われる. 胆道がん薬物療法は, 英国で2009年に行われた第III相臨床試験より, Cisplatinの1回あたりの投与量が25mg/m2のGemcitabine+Cisplatin併用療法(GC療法)がGemcitabine単独療法に対する優越性を示した. また, わが国においても同様の結果が得られ, GC療法は切除不能・進行再発胆道がんに対する標準治療として確立されている. Cisplatinは, 胆道がんのみならず, がん薬物療法において中心的な薬剤として幅広く用いられるが, 代表的な副作用として腎障害が挙げられる. Cisplatinによる急性腎障害のリスク因子として, 低アルブミン血症, 血清カリウム値, 心・血管系疾患や糖尿病, Cisplatin総投与量などが挙げられる.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.19-00223