長期の人工呼吸管理からの離脱に成功した脳幹梗塞の1例

〔目的〕脳幹患者における長期の人工呼吸器管理からの離脱に成功した症例を経験したため,文献的考察を加えて報告する.〔対象〕脳幹梗塞発症以来,7年間の人工呼吸管理から離脱した男性とした.これまで数回の離脱を試みるも困難であった.〔方法〕再度の離脱を試みるため,浅速呼吸指数,呼吸リズム,意識状態,身体運動を評価し,歩行練習を中心とする理学療法を実施した.〔結果〕自発呼吸は持続的に出現し,無呼吸はなくなった.そして,理学療法開始37日後,人工呼吸器からの離脱に成功し,59日後退院に至った.〔結語〕本症例研究は,詳細な評価および医師と連携した治療介入が長期の人工呼吸からの離脱を成功させる可能性を示唆する...

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Published in:理学療法科学 Vol. 28; no. 6; pp. 841 - 844
Main Authors: 中井, 秀樹, 穴山, 良, 前田, 優希, 堀, 竜次, 大住, 倫弘, 中野, 英樹, 大松, 聡子, 森岡, 周
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 2013
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Summary:〔目的〕脳幹患者における長期の人工呼吸器管理からの離脱に成功した症例を経験したため,文献的考察を加えて報告する.〔対象〕脳幹梗塞発症以来,7年間の人工呼吸管理から離脱した男性とした.これまで数回の離脱を試みるも困難であった.〔方法〕再度の離脱を試みるため,浅速呼吸指数,呼吸リズム,意識状態,身体運動を評価し,歩行練習を中心とする理学療法を実施した.〔結果〕自発呼吸は持続的に出現し,無呼吸はなくなった.そして,理学療法開始37日後,人工呼吸器からの離脱に成功し,59日後退院に至った.〔結語〕本症例研究は,詳細な評価および医師と連携した治療介入が長期の人工呼吸からの離脱を成功させる可能性を示唆する.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.28.841