下顎再建症例に応用したインプラント支持のパーシャルオーバーデンチャーを用いて口腔機能を回復した一例

再発を繰り返したエナメル上皮腫のため下顎骨区域切除術, 血管柄付腓骨による下顎再建術を行った症例にインテグラルインプラントを埋入し, その上にパーシャルオーバーデンチャーを応用することによって良好な機能回復が得られた一例を報告する.症例は28歳男性で, エナメル上皮腫との病理組織学的診断のもとに開窓術を行った後, 再発, 再々発のため, 辺縁切除術を行い, 最終的には下顎骨区域切除術, 血管柄付腓骨による下顎再建術を行った.今回の症例のような顎補綴を伴う補綴難症例に対して, 近年, 歯科インプラントを応用することによって, 失われた口腔の機能を良好に回復できるようになった.そこで今回われわれは...

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Published in:昭和歯学会雑誌 Vol. 22; no. 4; pp. 398 - 403
Main Authors: 石田, 恵未, 金, 修澤, 佐藤, 裕二, 桑沢, 実希, 道脇, 幸博
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 昭和大学・昭和歯学会 2002
Online Access:Get full text
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Description
Summary:再発を繰り返したエナメル上皮腫のため下顎骨区域切除術, 血管柄付腓骨による下顎再建術を行った症例にインテグラルインプラントを埋入し, その上にパーシャルオーバーデンチャーを応用することによって良好な機能回復が得られた一例を報告する.症例は28歳男性で, エナメル上皮腫との病理組織学的診断のもとに開窓術を行った後, 再発, 再々発のため, 辺縁切除術を行い, 最終的には下顎骨区域切除術, 血管柄付腓骨による下顎再建術を行った.今回の症例のような顎補綴を伴う補綴難症例に対して, 近年, 歯科インプラントを応用することによって, 失われた口腔の機能を良好に回復できるようになった.そこで今回われわれは, 下顎骨再建症例に対して, インテグラルインプラントを用いて磁性アタッチメントを応用したパーシャルオーバーデンチャーを選択した.結果として咀嚼機能は患者の満足が十分に得られるまでに回復した.
ISSN:0285-922X
2186-5396
DOI:10.11516/dentalmedres1981.22.398