階段昇段における動作パターンが酸素摂取量および運動効率に与える影響

〔目的〕異なる階段昇段パターン(一足一段,二足一段)における鉛直方向への重心移動速度(速度)と階段昇段時の酸素摂取量(VO2)および運動効率(NE)の関係を明らかにすることを目的とした.〔対象〕健常成人30名を対象とした.〔方法〕階段(傾斜角30°)昇段条件は一足一段と二足一段,速度条件は3.5 m/min,7.0 m/min,10.5 m/minとした.各測定条件で昇段時間は3分間とし,昇段時のVO2および心拍数(HR)を測定し,NEを算出した.VO2,METs,HR,NEに対して昇段パターンと速度を2要因として二元配置分散分析を行った.〔結果〕両昇段条件ともVO2,HR,NEは速度に依存し...

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Published in:理学療法科学 Vol. 26; no. 6; pp. 759 - 762
Main Authors: 吉田, 忠義, 梁川, 和也, 半谷, 泰章, 矢崎, 祥一郎, 渡辺, 有佳莉, 藤澤, 宏幸
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 2011
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Description
Summary:〔目的〕異なる階段昇段パターン(一足一段,二足一段)における鉛直方向への重心移動速度(速度)と階段昇段時の酸素摂取量(VO2)および運動効率(NE)の関係を明らかにすることを目的とした.〔対象〕健常成人30名を対象とした.〔方法〕階段(傾斜角30°)昇段条件は一足一段と二足一段,速度条件は3.5 m/min,7.0 m/min,10.5 m/minとした.各測定条件で昇段時間は3分間とし,昇段時のVO2および心拍数(HR)を測定し,NEを算出した.VO2,METs,HR,NEに対して昇段パターンと速度を2要因として二元配置分散分析を行った.〔結果〕両昇段条件ともVO2,HR,NEは速度に依存して増加した.一方,速度3.5 m/minのVO2は一足一段が二足一段よりも高い値を示したが,速度10.5 m/minのVO2は二足一段が一足一段よりも高い値を示した.〔結語〕速度とVO2の関係における一足一段と二足一段の差異の形成には,NEが関係していることが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.26.759