1. 当院物忘れ外来における脳血流SPECTのeZIS解析-軽度認知機能障害での後部帯状回血流低下についての検討

近年確立した軽度認知機能障害(MCI)は, 画一的な1つの病態ではないことが判明してきた. われわれは後部帯状回の有意な血流低下の有無で判別可能かどうかについて検討したので報告する. 対象は2004年度の当院「物忘れ外来」受診者92名の中で, MCIと診断された12名. 99mTc-ECDでの脳血流SPECTおよび頭部MRIを含めた諸検査を施行. 後部帯状回の有意な血流低下がeZISで認められた7名, 認められなかった5名について, MRIでの大脳白質病変(Wahlundら, scale 0~3), 改訂長谷川式簡易知能評価スケール, Mini-Mental State Examination...

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Published in:核医学 Vol. 43; no. 1; p. 58
Main Authors: 小栗修一, 村上純滋, 和田進, 福谷龍郎, 白石直孝, 松本吉弘, 越智美帆, 上薗玄, 山田猛, 岡田修治
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本核医学会 2006
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Description
Summary:近年確立した軽度認知機能障害(MCI)は, 画一的な1つの病態ではないことが判明してきた. われわれは後部帯状回の有意な血流低下の有無で判別可能かどうかについて検討したので報告する. 対象は2004年度の当院「物忘れ外来」受診者92名の中で, MCIと診断された12名. 99mTc-ECDでの脳血流SPECTおよび頭部MRIを含めた諸検査を施行. 後部帯状回の有意な血流低下がeZISで認められた7名, 認められなかった5名について, MRIでの大脳白質病変(Wahlundら, scale 0~3), 改訂長谷川式簡易知能評価スケール, Mini-Mental State Examination, および年齢について有意差の有無を検討した. 結果は, いずれについても有意差が見られなかった. 今回経時的な変化は検討できていないが, 進行性のMCIでは後部帯状回血流低下が有意という報告もあり, 今後の課題と考える.
ISSN:0022-7854