ロボットスーツHALを用いた脊髄損傷不全麻痺者に対する継続的歩行練習の効果 シングルケースデザインを使用して

〔目的〕脊髄損傷者に対するHAL装着歩行練習の歩行能力改善効果を明らかにすること.〔対象〕慢性期の胸髄損傷不全対麻痺者1名とした.〔方法〕ABAデザインとし,A1とA2はHAL非装着,BはHAL装着で歩行練習を各期週3回,6週間実施した.各週最終日に10 m歩行テストを行い,A1期直前,A1・B・A2期直後に最大膝伸展トルク,足圧中心累積移動距離(バランス能力),最大歩行中の立脚時間割合及び膝角度(歩容)を測定した.〔結果〕歩行能力は A2期で,バランス能力と歩容はB期で大きく改善した.〔結語〕HAL装着歩行練習において,歩行能力改善には,改善した身体機能を歩行能力に転嫁するための練習が必要で...

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Published in:理学療法科学 Vol. 29; no. 2; pp. 165 - 171
Main Authors: 吉川, 憲一, 水上, 昌文, 佐野, 歩, 古関, 一則, 浅川, 育世, 菅谷, 公美子, 前沢, 孝之, 田上, 未来, 海藤, 正陽, 坂上, 由香, 岩本, 浩二, 大瀬, 寛高, 居村, 茂幸
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 20-04-2014
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Summary:〔目的〕脊髄損傷者に対するHAL装着歩行練習の歩行能力改善効果を明らかにすること.〔対象〕慢性期の胸髄損傷不全対麻痺者1名とした.〔方法〕ABAデザインとし,A1とA2はHAL非装着,BはHAL装着で歩行練習を各期週3回,6週間実施した.各週最終日に10 m歩行テストを行い,A1期直前,A1・B・A2期直後に最大膝伸展トルク,足圧中心累積移動距離(バランス能力),最大歩行中の立脚時間割合及び膝角度(歩容)を測定した.〔結果〕歩行能力は A2期で,バランス能力と歩容はB期で大きく改善した.〔結語〕HAL装着歩行練習において,歩行能力改善には,改善した身体機能を歩行能力に転嫁するための練習が必要である可能性が示された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.29.165