7. 尿管瘤内結石の2例

【症例1】29歳男性 主訴 肉眼的血尿, 軽度左背部痛. IVPにて左上部尿路の拡張および膀胱壁内尿管に一致する小指頭大の陰影欠損を認め, 膀胱鏡にて左尿管瘤および瘤内結石と診断した. 経尿道的尿管瘤切除, 結石破砕術を予定するも4日後に自然排石. 排石後の膀胱鏡では, 尿流の鬱滞無なく経過観察とした. 結石分析は蓚酸カルシウム58%, 燐酸カルシウム42%であった. 【症例2】31歳女性 主訴 尿潜血, 結石精査. 当院産婦人科にて子宮筋腫術前精査のため初診. 検尿RBC>100/HPF. IVPにて左側膀胱壁内尿管に一致する部位の示指頭大の石灰化陰影およびその周囲の陰影欠損を認め, 膀胱鏡...

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Published in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 58; no. 1; p. 98
Main Authors: 森川泰如, 黒川公平, 池田偵智, 片貝栄樹, 伊藤郁朗
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 北関東医学会 2008
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Description
Summary:【症例1】29歳男性 主訴 肉眼的血尿, 軽度左背部痛. IVPにて左上部尿路の拡張および膀胱壁内尿管に一致する小指頭大の陰影欠損を認め, 膀胱鏡にて左尿管瘤および瘤内結石と診断した. 経尿道的尿管瘤切除, 結石破砕術を予定するも4日後に自然排石. 排石後の膀胱鏡では, 尿流の鬱滞無なく経過観察とした. 結石分析は蓚酸カルシウム58%, 燐酸カルシウム42%であった. 【症例2】31歳女性 主訴 尿潜血, 結石精査. 当院産婦人科にて子宮筋腫術前精査のため初診. 検尿RBC>100/HPF. IVPにて左側膀胱壁内尿管に一致する部位の示指頭大の石灰化陰影およびその周囲の陰影欠損を認め, 膀胱鏡にて濾胞状の粘膜変化を伴う尿管瘤と診断した. 子宮筋腫核出術時に経尿道的尿管瘤切除術と結石破砕術施行. 術後IVPは問題なく, 排尿障害も見られなかった. 結石分析は修酸カルシウム58%, 燐酸カルシウム42%であった.
ISSN:1343-2826