P-37)食道癌および乳癌に関わる17q25.1のTOC領域からの新規ヒトユビキチン代謝酵素遺伝子の単離
目的:ヒト17番染色体長腕17q25. 1領域は, 食道癌, 乳癌において高頻度な欠失が見られ, 扁平上皮系の遺伝性腫瘍である遺伝性手掌足底角化異常症の原因遺伝子推定部位にも相当する. この17番染色体長腕(17q25.1)のゲノムシーケンスとその配列のコンピューター解析を行い, 新規遺伝子の単離を試みた. 方法:17q251領域をカバーするPACおよびBACライブラリーから構築したコンティグを主にショットガン法でゲノムシーケンスを行った後, ホモロジー検索とエクソン予測プログラムで解析し, 得られたcDNAの一部とマウスESTの一つとの間に相同性を見いだした. この配列をもとにヒトの肝および...
Saved in:
Published in: | Journal of Nippon Medical School Vol. 67; no. 6; p. 523 |
---|---|
Main Authors: | , , , , , , , , |
Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
日本医科大学医学会
2000
|
Online Access: | Get full text |
Tags: |
Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
|
Summary: | 目的:ヒト17番染色体長腕17q25. 1領域は, 食道癌, 乳癌において高頻度な欠失が見られ, 扁平上皮系の遺伝性腫瘍である遺伝性手掌足底角化異常症の原因遺伝子推定部位にも相当する. この17番染色体長腕(17q25.1)のゲノムシーケンスとその配列のコンピューター解析を行い, 新規遺伝子の単離を試みた. 方法:17q251領域をカバーするPACおよびBACライブラリーから構築したコンティグを主にショットガン法でゲノムシーケンスを行った後, ホモロジー検索とエクソン予測プログラムで解析し, 得られたcDNAの一部とマウスESTの一つとの間に相同性を見いだした. この配列をもとにヒトの肝および脳cDNAライブラリーのスクリーニングを行うとともに, 各組織におけるmRNAの発現をNorthem blotting法を用いて解析した. 結果:17q251のTOC領域よりHuman ubiquitin con-jugating enzyme E2-230k(UBE2-230k)の全長cDNAをクローニングした. そのmRNAの長さは, 約7kbでその発現は骨格筋で最も強く認められた. 考察:TOCがcontiguous gene syndromeとの観点から, UBE2-230kおよびその周辺の遺伝子について解析し, これらの食道癌および乳癌への関与についての検討を進めている. |
---|---|
ISSN: | 1345-4676 |