2. FDG-PET/CTが診断に有用であった前立腺癌4例の検討

[目的]原発不明癌の検索目的にてFDG-PET/CTを施行され, 前立腺癌が原発巣と推測され, 病理学的もしくは臨床的に前立腺癌と診断された4例を検討した. [方法]症例は62~77歳の男性で, 2例は転移性骨腫瘍による神経症状で, 1例はincidentalに胸部CT(胸膜播種・縦隔リンパ節腫大・骨転移)で, 1例はCEA高値にて原発不明癌が疑われた症例に対し, FDG-PET/CTが施行された. [結果]4例ともに前立腺に原発巣と思われる集積が認められた. 原発巣の集積の程度はSUVmax:3.3~14.49であった. 4例ともに骨硬化性転移が認められた. PSA値は532~8,230ng...

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Published in:核医学 Vol. 45; no. 4; p. 388
Main Authors: 金子揚, 近藤浩史, 兼松雅之, 星博昭, 栄枝裕文, 清水勝
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本核医学会 2008
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Description
Summary:[目的]原発不明癌の検索目的にてFDG-PET/CTを施行され, 前立腺癌が原発巣と推測され, 病理学的もしくは臨床的に前立腺癌と診断された4例を検討した. [方法]症例は62~77歳の男性で, 2例は転移性骨腫瘍による神経症状で, 1例はincidentalに胸部CT(胸膜播種・縦隔リンパ節腫大・骨転移)で, 1例はCEA高値にて原発不明癌が疑われた症例に対し, FDG-PET/CTが施行された. [結果]4例ともに前立腺に原発巣と思われる集積が認められた. 原発巣の集積の程度はSUVmax:3.3~14.49であった. 4例ともに骨硬化性転移が認められた. PSA値は532~8,230ng/mlであった. [結論]前立腺癌はFDG-PETでは描出能が低いと考えられているが, 転移をきたすような進行例では描出できると考えられる. また, 前立腺癌は比較的slow glowingな腫瘍であり, 特に高齢男性で原発不明癌として指摘される可能性も少なくないと考えられた.
ISSN:0022-7854