共同利用飲用設備の清浄性調査
「緒言」人体の60%以上は水で構成されており, 水は人にとって欠くことができないものである. 1) 人が生命を維持していくために必要とされる水分摂取量は1日1人当たり2-3Lである. 2) 先進国においては, このほかに料理や洗濯水などの生活用水, 産業・工業用水, 公共施設用水として, 最低20-30倍の水を使用している. 1) 日本ではより多く, 平均1人当たり約200倍量の水が使用されており, 1, 2) しかも飲用に供することができるレベルまで高度に浄化された上水が, 飲用以外の目的(家の清掃, トイレ, 公園の噴水など)でも用いられることが一般的である. またその浄化方法は, 塩素消...
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Published in: | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 132; no. 7; pp. 855 - 860 |
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Main Authors: | , , |
Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
公益社団法人 日本薬学会
01-07-2012
日本薬学会 |
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Summary: | 「緒言」人体の60%以上は水で構成されており, 水は人にとって欠くことができないものである. 1) 人が生命を維持していくために必要とされる水分摂取量は1日1人当たり2-3Lである. 2) 先進国においては, このほかに料理や洗濯水などの生活用水, 産業・工業用水, 公共施設用水として, 最低20-30倍の水を使用している. 1) 日本ではより多く, 平均1人当たり約200倍量の水が使用されており, 1, 2) しかも飲用に供することができるレベルまで高度に浄化された上水が, 飲用以外の目的(家の清掃, トイレ, 公園の噴水など)でも用いられることが一般的である. またその浄化方法は, 塩素消毒(浄水場での次亜塩素酸の添加)が用いられ, 3) これは水道法で規定されている. 塩素が日本で消毒に用いられている理由は, 安価で殺菌力が強く, 残留性が期待されることによると考えられる. このため上水では水道管を用いた輸送中でも残留塩素の消毒能力の持続が期待される一方, 近年はトリハロメタンなどの有害な塩素化物が生成することや味を悪くするなどの欠点も指摘されている. 3, 4) |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.132.855 |