健常女子における免疫ミルク製品(乳清蛋白質製品)の糞便内菌叢に及ぼす影響

健常な女子学生60名(平均年齢19.3±0,8歳)を対象に免疫ミルク乳清蛋白質製品(バナナ味ドリンク顆粒)が排便回数および便性状に及ぼす影響についてアンケート調査を行い, さらに60名中11名(平均年齢19.4±0.9歳)については糞便菌叢, 糞便水分量, pHおよびアンモニア量に及ぼす影響について検討した. 試験は, 全77日(11週間)を7期に分け, 試験食として免疫ミルク乳清蛋白質製品を1日に1袋(20g,WPI 40%含量)を3週間摂取させる試飲試験により実施した. その結果, 試験食は摂取期と非摂取期との比較において, 特に Bifidobacterium の菌数の有意な増加が認めら...

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Published in:腸内細菌学雑誌 Vol. 18; no. 1; p. 58
Main Authors: 服部 直生, 畑 勲, 飯野 久和, 光岡 知足
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本ビフィズス菌センター 2004
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Description
Summary:健常な女子学生60名(平均年齢19.3±0,8歳)を対象に免疫ミルク乳清蛋白質製品(バナナ味ドリンク顆粒)が排便回数および便性状に及ぼす影響についてアンケート調査を行い, さらに60名中11名(平均年齢19.4±0.9歳)については糞便菌叢, 糞便水分量, pHおよびアンモニア量に及ぼす影響について検討した. 試験は, 全77日(11週間)を7期に分け, 試験食として免疫ミルク乳清蛋白質製品を1日に1袋(20g,WPI 40%含量)を3週間摂取させる試飲試験により実施した. その結果, 試験食は摂取期と非摂取期との比較において, 特に Bifidobacterium の菌数の有意な増加が認められ, 菌叢に対する Bifidobacterium の占有率が増加し, Clostridium perfringens(lecithinase positive)の検出率は有意に減少した. 一方, 糞便pH, 糞便水分量の増加およびアンモニア量の変化は認められなかった. 以上の結果より, 免疫ミルク乳清蛋白質製品(バナナ味ドリンク顆粒)摂取が女子学生の糞便菌叢を改善することが示唆された.
ISSN:1343-0882