8)Flectromagnetic Field Systemの使用が効果的であった左側脳室三角部髄膜腫の1症例
緒言:脳腫瘍の摘出に際して, 使用する手術機器によってはprobeの大きさ, 周囲の組織への侵襲などさまざまな問題になることが多い. 今回我々は側脳室三角部髄膜腫の摘出に際してElectromagnetic Field System(以下EMF system)の使用が効果的であった1例を経験したので報告する. 症例:67歳, 女性. 昭和62年に頭部打撲受傷時の頭部CTにて脳腫瘍を指摘され, 15年間外来にてフォローアップしていたが, 今回手術目的で入院となった. MRI Gd. enhanceにて左側脳室三角部に5×5×3cmの髄膜腫を疑わせるmassを認めた. 平成13年8月15日開頭腫瘍...
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Published in: | Journal of Nippon Medical School Vol. 69; no. 2; p. 208 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
日本医科大学医学会
2002
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Summary: | 緒言:脳腫瘍の摘出に際して, 使用する手術機器によってはprobeの大きさ, 周囲の組織への侵襲などさまざまな問題になることが多い. 今回我々は側脳室三角部髄膜腫の摘出に際してElectromagnetic Field System(以下EMF system)の使用が効果的であった1例を経験したので報告する. 症例:67歳, 女性. 昭和62年に頭部打撲受傷時の頭部CTにて脳腫瘍を指摘され, 15年間外来にてフォローアップしていたが, 今回手術目的で入院となった. MRI Gd. enhanceにて左側脳室三角部に5×5×3cmの髄膜腫を疑わせるmassを認めた. 平成13年8月15日開頭腫瘍摘出術施行. 体位はPark bench positionで, high parietal approachにて腫瘍摘出術を施行した. 腫瘍は頭蓋内深部に存在しゴム様硬のかなり硬い腫瘍であったが, EMF systemの使用によってpiecemealに内減圧しながらスムーズに肉眼的に全摘出することができた. 術後新たな神経学的異常所見を出すことはなかった. 術中迅速診断はtransitional meningiomaであり, 永久標本でも同様の診断であった. 結論:EMFsystemは操作性に優れるprobeと高い蒸散能力を持ち, なおかつ周囲組織へのダメージを最小限にとどめることができ, さらに髄液中での使用も可能なことから, 側脳室三角部髄膜腫の摘出において非常に有用であった. |
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ISSN: | 1345-4676 |