等温遺伝子増幅技術LAMP法のpolyethylene glycol添加に関する検討

「緒言」現在, 遺伝子検査は感染症診断を始めとして様々な分野で利用されている. 遺伝子検査を行うには遺伝子増幅が必要となるが, 複雑な反応条件, コスト, 特異性, 増幅時間などの要因で, 実際の医療機関での検査に十分に普及していると言えない. 近年病院でのベッドサイドや在宅での検査など, 患者の傍で行われる検査という概念のpoint of care testing (POCT)が普及してきており, 遺伝子検査も重要な検査法の1つである.1) POCTではその場で検査を行うという観点から, その遺伝子検査に用いる遺伝子増幅法は検出や増幅に特別な機器や複雑な操作を必要としない方法でなくてはならな...

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Published in:YAKUGAKU ZASSHI Vol. 133; no. 10; pp. 1121 - 1126
Main Authors: 野瀬, 健太, 長嶺, 憲太郎, 徳田, 純一, 瀧野, 純一, 堀, 隆光
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本薬学会 01-10-2013
日本薬学会
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Summary:「緒言」現在, 遺伝子検査は感染症診断を始めとして様々な分野で利用されている. 遺伝子検査を行うには遺伝子増幅が必要となるが, 複雑な反応条件, コスト, 特異性, 増幅時間などの要因で, 実際の医療機関での検査に十分に普及していると言えない. 近年病院でのベッドサイドや在宅での検査など, 患者の傍で行われる検査という概念のpoint of care testing (POCT)が普及してきており, 遺伝子検査も重要な検査法の1つである.1) POCTではその場で検査を行うという観点から, その遺伝子検査に用いる遺伝子増幅法は検出や増幅に特別な機器や複雑な操作を必要としない方法でなくてはならない. そういった条件を満たす遺伝子増幅法の中に, 迅速かつ簡易で精確な遺伝子増幅法としてloop-mediated isothermal amplification法(以下LAMP法)がある.2,3)
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.13-00068