半導体検出器式多結晶シンチレーションカメラ Digirad 2020tc Imager(TM)の性能評価

「要旨」Digirad 2020tc Imager(TM)はCesium iodine(CsI(Tl))多結晶シンチレータと半導体光センサーを組み合わせた移動型シンチレーションカメラである. Digirad 2020tcは3.25mmのピクセルサイズで64×64マトリクス, 4096区画されたシンチレータにそれぞれフォトダイオードが配置されている. 今回われわれは, 使用経験を踏まえて2020tcのNEMAにおける最高計数率:221kcps, 総合均一性:1.3%(積分均一性), 0.9%(微分均一性), 総合空間分解能:6.97±0.72mm(コリメーター線源間距離10cm), 固有エネルギ...

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Published in:核医学 Vol. 38; no. 4; pp. 355 - 362
Main Authors: 成田浩人, 川井田洋一, 大下崇, 伊藤太之, 土田大輔, 福光延吉, 森豊, 牧野元治
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本核医学会 2001
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Description
Summary:「要旨」Digirad 2020tc Imager(TM)はCesium iodine(CsI(Tl))多結晶シンチレータと半導体光センサーを組み合わせた移動型シンチレーションカメラである. Digirad 2020tcは3.25mmのピクセルサイズで64×64マトリクス, 4096区画されたシンチレータにそれぞれフォトダイオードが配置されている. 今回われわれは, 使用経験を踏まえて2020tcのNEMAにおける最高計数率:221kcps, 総合均一性:1.3%(積分均一性), 0.9%(微分均一性), 総合空間分解能:6.97±0.72mm(コリメーター線源間距離10cm), 固有エネルギー分解能:12.8%, 総合感度:3270.8cpm/MBq(LEHR)を測定した. さらにS/Nを知るためピンホール線源を用いた評価法を考案し, ピクセル間のコントラスト性能(S/N:93.4±46.2(第一ピクセル))を求めた. 2020tcは従来の単結晶NaI(Tl)シンチレーションカメラと比較して同等な性能を有し, 特にS/Nが高いことが分かった. また, 小型ながらダイバージングコリメータを用いると, 成人の肺血流検査も行える視野を持つ. 今後はその可搬性を生かした検査に十分期待できる.
ISSN:0022-7854