1. 慢性血栓塞栓性肺高血圧症をきたした症例の検討
慢性血栓塞栓性肺高血圧症をきたした2症例を報告した. 肺血流SPECTは半定量化が可能で, 慢性血栓塞栓症の経過観察に有用と思われた. 肺血流SPECTで血流欠損区域数が減少しても慢性血栓塞栓性肺高血圧に移行するものと思われる. 肺血栓塞栓症は下肢深部静脈血栓症が原因(90%)で, 上肢静脈血栓症はまれであるが, 2例目は鉄骨鳶職で右鎖骨下静脈の繰り返し圧迫が原因と思われた(Paget von Schroetter syndrome). 原因は静脈カテーテル, 心臓ペースメーカ留置, 外傷, 膠原病, 縦隔腫瘍である. 急性肺血栓塞栓症では常に慢性肺血栓塞栓症への移行を念頭におくことが重要であ...
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Published in: | 核医学 Vol. 44; no. 4; p. 375 |
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Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
日本核医学会
2007
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Summary: | 慢性血栓塞栓性肺高血圧症をきたした2症例を報告した. 肺血流SPECTは半定量化が可能で, 慢性血栓塞栓症の経過観察に有用と思われた. 肺血流SPECTで血流欠損区域数が減少しても慢性血栓塞栓性肺高血圧に移行するものと思われる. 肺血栓塞栓症は下肢深部静脈血栓症が原因(90%)で, 上肢静脈血栓症はまれであるが, 2例目は鉄骨鳶職で右鎖骨下静脈の繰り返し圧迫が原因と思われた(Paget von Schroetter syndrome). 原因は静脈カテーテル, 心臓ペースメーカ留置, 外傷, 膠原病, 縦隔腫瘍である. 急性肺血栓塞栓症では常に慢性肺血栓塞栓症への移行を念頭におくことが重要であり, 血栓局在診断にはCTA, 半定量評価にはSPECTが有用と思われた. |
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ISSN: | 0022-7854 |