中心静脈栄養用輸液に混注された6種薬剤の安定性に関する検討

「緒言」在宅医療の充実が求められる中, 在宅患者に対する訪問薬剤管理を行う薬局数は年々増加している. そして2016年からは薬局の無菌調製室の共同利用も許可され, 設備を持たない薬局も無菌調製に対応できるようになったことから在宅中心静脈栄養法(home parenteral nutrition;HPN)など在宅の注射関連業務に対応する薬局も増加していると考えられる. HPNは, 在宅で中心静脈栄養を行い, 栄養・水・電解質等を投与する方法であり, 経口摂取困難及び経腸栄養が十分にできない患者において自宅でも栄養管理ができるため, 長期入院を避け, 日常生活及び社会生活が可能となることからQOL...

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Published in:YAKUGAKU ZASSHI Vol. 141; no. 4; pp. 599 - 610
Main Authors: 熊谷, 岳文, 楢原, 菜穂子, 佐藤, 英治, 木平, 孝高, 藤村, よしの, 小嶋, 英二朗, 小川, 祥二郎, 伊達, 有子, 鶴田, 泰人, 吉富, 博則, 井上, 裕文
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 公益社団法人 日本薬学会 01-04-2021
日本薬学会
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Summary:「緒言」在宅医療の充実が求められる中, 在宅患者に対する訪問薬剤管理を行う薬局数は年々増加している. そして2016年からは薬局の無菌調製室の共同利用も許可され, 設備を持たない薬局も無菌調製に対応できるようになったことから在宅中心静脈栄養法(home parenteral nutrition;HPN)など在宅の注射関連業務に対応する薬局も増加していると考えられる. HPNは, 在宅で中心静脈栄養を行い, 栄養・水・電解質等を投与する方法であり, 経口摂取困難及び経腸栄養が十分にできない患者において自宅でも栄養管理ができるため, 長期入院を避け, 日常生活及び社会生活が可能となることからQOLの向上に重要な役割を果たしている. HPNに使用される輸液については糖・アミノ酸・ビタミン・電解質をそれぞれ混注する負担の軽減と感染症のリスクの観点から高カロリー用キット製剤の利用が有用である.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.20-00239