急性期めまいの診療フローチャート
「はじめに」「めまい」は自身の回転感だけでなく, 運動時の不安定感, 空間識の異常感, 意識が失われそうな感覚など, 多様な異常感覚を表現しており, 原因となる疾患も多彩である. 特に急性期のめまいでは, 生命予後に関わる病態か否か, 必要な検査や治療の選択, 入院の要否など, 限られた時間で多くの判断が必要になるため, その診療を担う医師の負担は大きい. さらに, めまいの原因となり得る疾患の種類は多く, 複数の診療科の専門領域にまたがっており, 一つの診療科だけであらゆるめまい疾患を急性期から慢性期, 治癒まで一貫して診療することは困難である. このような背景から, 日本めまい平衡医学会で...
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Published in: | Equilibrium Research Vol. 78; no. 6; pp. 607 - 610 |
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Main Authors: | , , , , , , , , , , , |
Format: | Journal Article |
Language: | Japanese |
Published: |
Kyoto
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
31-12-2019
日本めまい平衡医学会 Japan Science and Technology Agency |
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Summary: | 「はじめに」「めまい」は自身の回転感だけでなく, 運動時の不安定感, 空間識の異常感, 意識が失われそうな感覚など, 多様な異常感覚を表現しており, 原因となる疾患も多彩である. 特に急性期のめまいでは, 生命予後に関わる病態か否か, 必要な検査や治療の選択, 入院の要否など, 限られた時間で多くの判断が必要になるため, その診療を担う医師の負担は大きい. さらに, めまいの原因となり得る疾患の種類は多く, 複数の診療科の専門領域にまたがっており, 一つの診療科だけであらゆるめまい疾患を急性期から慢性期, 治癒まで一貫して診療することは困難である. このような背景から, 日本めまい平衡医学会では, 急性期のめまい診療において, より適切な診断と治療を行う一助とするために, 「急性期めまいの診療フローチャート」を策定した. このフローチャートが使用される状況としては, 主に耳鼻咽喉科におけるめまい初診診療を想定しているが, 救急救命センター, 脳神経内科, 脳神経外科, 総合内科等の診療部門, 診療科で活用されることも念頭においている. |
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ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.78.607 |