(5-Methyl‐2‐oxo‐1,3‐dioxol-4-yl)methyl Thiamine Sulfideの合成と性状

筆者らの1人はプロドラッグの新規で有用なpromoietyである(5‐methyl‐2‐oxo-1, 3‐dioxol‐4-yl)methyl(DMDO基)を見出し, この基をAmpicil‐linに応用してLenampicillin(1a)の開発に成功した. 1)ついでこのpromoietyはcarboxyl基を有する化合物以外にもamino基やhydroxyl基を有する化合物の有用な保護基にもなり得ることを報告した(Schemel). 2)さらに, この新規promoietyは代謝されて食品添加物であるAcetion(3)とCO2になることから安全性の高い保護基であると報告されている. 3...

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Published in:YAKUGAKU ZASSHI Vol. 126; no. 3; pp. 179 - 186
Main Authors: 内田哲郎a, 塚本悟郎a, 山本浩二b, 亀谷俊一b, 前川博史a, 西口郁三a
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 日本薬学会 2006
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Description
Summary:筆者らの1人はプロドラッグの新規で有用なpromoietyである(5‐methyl‐2‐oxo-1, 3‐dioxol‐4-yl)methyl(DMDO基)を見出し, この基をAmpicil‐linに応用してLenampicillin(1a)の開発に成功した. 1)ついでこのpromoietyはcarboxyl基を有する化合物以外にもamino基やhydroxyl基を有する化合物の有用な保護基にもなり得ることを報告した(Schemel). 2)さらに, この新規promoietyは代謝されて食品添加物であるAcetion(3)とCO2になることから安全性の高い保護基であると報告されている. 3)その後, 本promoietyのcarboxyl基やamino基を有する有用生理活性化合物への適応が多くの研究機関でも検討され, 抗高血圧症薬:Olmesartan(4)(三共(株), 2004年), 4)第三世代ペネム薬:Faropenem daloxate(5)(サントリー(株), 2003年), 5)合成抗菌薬:Prulinoxacin(6)(日本新薬(株), 2003年)6)などが開発され, 臨床で使用されている(Fig. 1). ところが, このpromoietyがmercapto基のS原子を介して結合した薬物についてはいまだに知られていない.
ISSN:0031-6903