意図的,偶発的学習条件が運動学習の保持・転移に及ぼす影響

〔目的〕本研究の目的は,課題前の教示条件の違いが学習効果に及ぼす影響を明らかにすることである.〔対象〕対象は健常者29名(男性10名,女性19名,平均年齢24.2±2.4歳).〔方法〕課題練習前に課題中の規則全てを教える意図的答え群,規則一部を教える意図的ヒント群,教えず規則に気づいた偶発的気づきあり群,教えず規則に気づかない偶発的気づき群に分け系列反応時間課題を行った.1日目は14ブロック,2日目は保持課題,転移課題をそれぞれ3ブロックずつ実施した.〔結果〕転移課題で意図的ヒント群,偶発的気づきあり群で反応時間の低下は認められなかった.〔結語〕学習対象者に規則の一部を提示し,自らが運動の規則...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in:理学療法科学 Vol. 29; no. 2; pp. 253 - 257
Main Authors: 尾崎, 新平, 植田, 耕造, 千代原, 真哉, 佐野, 一成, 冷水, 誠, 森岡, 周
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 2014
Subjects:
Online Access:Get full text
Tags: Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
Description
Summary:〔目的〕本研究の目的は,課題前の教示条件の違いが学習効果に及ぼす影響を明らかにすることである.〔対象〕対象は健常者29名(男性10名,女性19名,平均年齢24.2±2.4歳).〔方法〕課題練習前に課題中の規則全てを教える意図的答え群,規則一部を教える意図的ヒント群,教えず規則に気づいた偶発的気づきあり群,教えず規則に気づかない偶発的気づき群に分け系列反応時間課題を行った.1日目は14ブロック,2日目は保持課題,転移課題をそれぞれ3ブロックずつ実施した.〔結果〕転移課題で意図的ヒント群,偶発的気づきあり群で反応時間の低下は認められなかった.〔結語〕学習対象者に規則の一部を提示し,自らが運動の規則性に気づくことが運動学習の転移に効果的であることが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.29.253