歩行変動性とバランス評価により運動療法を検討し歩行能力が向上した脳卒中後に運動失調を呈した一症例

〔目的〕運動失調症例に対し,運動機能評価に歩行周期変動とMini-Balance Evaluation System Test(Mini-BESTest)を加え運動療法,歩行練習を検討した.〔対象と方法〕脳卒中後に運動失調を呈した症例を対象とした.各姿勢で生じる体幹失調の問題が立位バランス,歩行障害に関連していると考え,包括的な運動療法と運動失調の改善に伴い独歩での2動作前型歩行練習を実施した.〔結果〕運動失調の軽減に伴い,歩行周期変動とバランス能力が改善し,支持物の使用と独歩見守りでの歩行を獲得した.〔結語〕歩行周期変動とMini-BESTest等のバランス評価を組み合わせることで,歩行自立...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in:理学療法科学 Vol. 37; no. 1; pp. 117 - 122
Main Authors: 山崎, 雄一郎, 新井, 智之, 高石, 真二郎, 髙村, 浩司, 丸木, 秀行
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 2022
Subjects:
Online Access:Get full text
Tags: Add Tag
No Tags, Be the first to tag this record!
Description
Summary:〔目的〕運動失調症例に対し,運動機能評価に歩行周期変動とMini-Balance Evaluation System Test(Mini-BESTest)を加え運動療法,歩行練習を検討した.〔対象と方法〕脳卒中後に運動失調を呈した症例を対象とした.各姿勢で生じる体幹失調の問題が立位バランス,歩行障害に関連していると考え,包括的な運動療法と運動失調の改善に伴い独歩での2動作前型歩行練習を実施した.〔結果〕運動失調の軽減に伴い,歩行周期変動とバランス能力が改善し,支持物の使用と独歩見守りでの歩行を獲得した.〔結語〕歩行周期変動とMini-BESTest等のバランス評価を組み合わせることで,歩行自立の時期の検討や,姿勢制御の各要素における課題の優先順位を明確にした運動療法が可能になると考える.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.37.117