大腿骨頸部骨折例の短期的歩行能力を予測する知的精神機能評価法の検討 日本脳卒中学会・脳卒中高次脳機能スケールの有効性について

〔目的〕大腿骨頸部骨折例の短期的な歩行予後予測において,日本脳卒中学会による脳卒中高次脳機能スケール(JSS-H)の臨床的有用性を検討した。〔対象〕大腿骨頸部骨折受傷者59例とした。〔方法〕重回帰分析を用い,術後3週目の歩行能力に影響を与える術後1週目の評価項目とその影響の強さを調べた。〔結果〕JSS-Hと健側大腿四頭筋筋力が3週目の歩行に影響を与える有意な因子として抽出され,標準偏回帰係数はそれぞれ-0.446,0.429となった。〔結語〕大腿骨頸部骨折術後の短期的な予後予測にJSS-Hは有用であり,術後評価では身体機能評価にJSS-Hを加えることでより適切な理学療法プログラムの立案が可能で...

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Published in:理学療法科学 Vol. 25; no. 5; pp. 717 - 720
Main Authors: 五嶋, 裕子, 刀根, 章浩, 中村, 裕貴, 麻生, よしみ, 佐野, 恵美子, 高倉, 保幸, 加藤, 剛平, 猪股, 高志, 解良, 武士, 武井, 圭一, 丸山, 仁司, 関谷, 繁樹
Format: Journal Article
Language:Japanese
Published: 理学療法科学学会 2010
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Summary:〔目的〕大腿骨頸部骨折例の短期的な歩行予後予測において,日本脳卒中学会による脳卒中高次脳機能スケール(JSS-H)の臨床的有用性を検討した。〔対象〕大腿骨頸部骨折受傷者59例とした。〔方法〕重回帰分析を用い,術後3週目の歩行能力に影響を与える術後1週目の評価項目とその影響の強さを調べた。〔結果〕JSS-Hと健側大腿四頭筋筋力が3週目の歩行に影響を与える有意な因子として抽出され,標準偏回帰係数はそれぞれ-0.446,0.429となった。〔結語〕大腿骨頸部骨折術後の短期的な予後予測にJSS-Hは有用であり,術後評価では身体機能評価にJSS-Hを加えることでより適切な理学療法プログラムの立案が可能であると考えられた。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.25.717